ネイティブアプリとWebサイト(ECサイト)の違いとは?効果的な使い分けや開発方法もご紹介
- マーケティング
両者を併用すれば、新規と既存の双方に効率よくアプローチできるため、売上やリピート率の向上が期待できるでしょう。
本記事では、小売事業者における**ネイティブアプリとWebサイトの概要、それぞれの違い、効果的な使い分け方、開発方法などを解説**します。ネイティブアプリとWebサイトを効果的に使い分けて成果を出す方法がわかるので、ぜひご覧ください。
ネイティブアプリとは?
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ネイティブアプリは、スマートフォンやタブレットに直接インストールして使うアプリのことです。App StoreやGoogle Playからダウンロードしてインストールします。一般的に「アプリ」と呼ばれるものの多くはネイティブアプリで、デバイスのホーム画面にアイコンで表示されます。
ネイティブアプリはオフラインでも動かせるため、通信状況の影響を受けずにストレスなく利用できるのが特長です。プッシュ通知や位置情報などの機能を組み込めば、ユーザーとの接点も作り出せます。
たとえばECアプリなら、セールの開始をプッシュ通知で知らせたり、商品画像をより魅力的に表示したりすることが可能です。アプリをダウンロードするユーザーは関心度が高いため、その行動データを活用すればマーケティング施策の精度向上にも役立ちます。
Webサイトとは?
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Webサイトとは、インターネットブラウザを通じて閲覧できるWebページの集合体です。インターネット環境さえあれば誰でもアクセス可能で、アプリのようにインストールは不要です。ブラウザでの検索やURL入力ですぐに必要な情報にアクセスできます。
Webサイトの主な役割は広く情報提供を行うことに向いており、です。企業情報やニュース、製品カタログなど、ユーザーが求める情報を提供する場として最適です。ネイティブアプリのようにプッシュ通知が使えないため能動的な発信はむずかしいものの、幅広いユーザーにリーチできるため、新規顧客の獲得に向いています。
企業が自社サービスを紹介するWebサイトを用意し、詳細な内容を知りたいユーザーに情報提供するケースが代表的です。情報収集を目的とするユーザーに、負担なく利用してもらえる点が大きなメリットです。
ネイティブアプリとWebサイトの違い
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ネイティブアプリとWebサイトの主な違いは、以下の5つです。
– インストールの有無
– 動作の速さ
– ユーザーとコミュニケーションが取れるか
– オフライン対応ができるか
– 制作コスト
インストールの有無
ネイティブアプリとWebサイトは、利用前にインストールが必要かどうかが大きな違いです。ネイティブアプリを利用するなら事前のダウンロードとインストールが必須です。しかし、Webサイトはブラウザから直接アクセスできるため、必要ありません。
ネイティブアプリはインストール時に通信データとストレージ容量を消費します。特に大容量のアプリではデータ使用量が大きく、契約プランによっては通信速度が低下する可能性があります。一方、Webサイトはストレージを圧迫しない代わりにページ移動や更新のたびに通信が発生するため、安定した接続環境が欠かせません。
ユーザーがアプリをダウンロードやインストールするのは、商品やサービスの良さをすでに知っているときです。そのため、ネイティブアプリは既存顧客との関係を強化したい企業に向いており、Webサイトは新規顧客や見込み客の獲得を目指す企業に適しています。
動作の速さ
ネイティブアプリとWebサイトは、データの読み込み速度に大きな違いがあります。Webサイトは必要な情報をその都度サーバーから取得するため、通信環境の影響を受けやすく、回線が弱い場所では表示が遅くなります。
対して、ネイティブアプリはメニューやボタンなどの基本情報を端末内に保存できるため、通信が必要になるのはコンテンツの更新時のみです。操作するだけなら通信環境の良し悪しは関係なく、動作も遅くなりません。
ネイティブアプリは、オフラインや通信が不安定な環境でも確実にサービスを利用して欲しい企業におすすめです。Webサイトは通信環境によって動作が遅くなっても、多くの情報をユーザーに届けたい企業に向いています。
ユーザーとコミュニケーションが取れるか
ネイティブアプリとWebサイトは、ユーザーとコミュニケーションを取る方法にも違いがあります。ネイティブアプリは、プッシュ通知やお知らせ機能を使ってユーザーに直接アプローチできるのが特長です。一方、Webサイトはページに情報を掲載して伝えるのが主目的であり、コミュニケーション手段はメール配信などの間接的な手段が中心です。
たとえば、ネイティブアプリのプッシュ通知は新商品やセール情報の他、特定のユーザー向けに限定された情報などを直接届けられるため、ユーザーに気づいてもらいやすく開封率も高い傾向にあります。対して、Webサイトのメール配信は見落とされやすく、開封されないことも少なくありません。
ユーザーと積極的にコミュニケーションを取りたいなら、プッシュ通知やお知らせ機能が使えるネイティブアプリがおすすめです。ユーザーとのコミュニケーションよりも情報提供を優先したい企業には、Webサイトが適していると言えるでしょう。
オフライン対応ができるか
ネイティブアプリとWebサイトは、オフラインで利用できる機能や確認できる情報に違いがあります。ネイティブアプリは、インターネットに接続してなくても会員証のバーコード表示やバーコードリーダーなどを問題なく利用できます。ただし、お知らせや商品情報などリアルタイムのデータ更新が必要になる機能は使えません。
Webサイトは、基本的にオフライン状態ではアクセスできませんが、事前にページをダウンロードして保存していれば閲覧は可能です。ただ、情報の更新はできず、動的コンテンツも正しく動作しない場合があります。
インターネット環境がない状態でもユーザーに基本機能を利用してもらいたいならネイティブアプリがおすすめです。通信できない状態でもユーザーに特定の情報を確認してもらいたいならWebサイトが適しています。
制作コスト
ネイティブアプリは、開発方法や利用するシステム・プラットフォーム、アプリタイプ、月額費用や有料オプション利用料などの有無によって、かかるコストは大きく変わります。Webサイト制作のコストも、制作を依頼する相手やサイトタイプによって制作コストは大きく変わります。
ネイティブアプリを制作する費用の目安を表にすると、以下のとおりです。
ネイティブアプリの開発方法に関する具体的な説明は、次項の「アプリ開発の方法は3種類ある」で解説します。
ここまで、ネイティブアプリとWebサイトの違いを説明しましたが、改めてそれぞれの違いを簡単にまとめると以下のようになります。自社に適したものを選ぶ際にご参考ください。
アプリ開発の方法は3種類ある
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ネイティブアプリの開発方法には、以下の3種類があります。
– フルスクラッチ
– ECサイト構築システムや顧客管理システムのオプション機能を利用
– アプリ開発プラットフォームを利用
フルスクラッチ
フルスクラッチ開発は、システムをゼロから完全に独自に作り上げる手法です。機能やデザインの自由度が高いため、独自性を追求したい企業や外部のシステムとの複雑なデータ連携を行う場合に適しています。しかし、自由度が高い分、開発期間は長く、費用も高額になりやすい点に注意が必要です。
アプリ完成後のセキュリティ対策やOSのバージョンアップへの対応など、保守・運用も自社で行います。フルスクラッチは、既存のシステムやテンプレート、パッケージソフトなどでは実現できないアプリを開発したい場合などにおすすめです。
ECサイト構築システムや顧客管理システムのオプション機能を利用
ECサイト構築システムや顧客管理システムには、アプリ化を支援するオプション機能が提供されている場合があります。既存システムをそのまま活用できるため、データ連携がしやすく、ゼロから開発する場合とくらべて開発コストや工数を抑えられます。
たとえば、ECサイトの購入履歴や会員データをアプリと連携させたい場合、オプション機能を使えば短期間でアプリ化が可能です。ただ、利用できるベンダーが限定されてしまうため、UIや機能の自由度が低く、外部ツールとの連携がむずかしいケースも多いです。
システムのアプリ化機能は、すでに特定のシステムを導入しており、既存のデータとアプリを連携させたい企業に適しています。
アプリ開発プラットフォームを利用
アプリ開発プラットフォームは、既存のテンプレートや標準機能を使ってアプリを構築できるサービスです。プログラミングを行う必要がなく、ノーコードでiOSやAndroid向けのネイティブアプリを短期間で開発できます。開発経験がない企業でも管理画面で直感的に操作して開発でき、費用もフルスクラッチより安く抑えられます。
バージョンアップやセキュリティ対策はプラットフォーム側が対応するため、自社でシステム管理を行う必要はありません。ただし、プラットフォームの共通システム基盤を利用するため、機能やデザインのカスタマイズには制限があります。
アプリ開発プラットフォームは、低予算で短期間にアプリを開発したい企業や、システム管理の負担をなくして事業に集中したい企業に適しています。なお、弊社が提供するアプリ開発プラットフォーム「MGRe(メグリ)」も同様のサービスで、低コスト・短期間でのアプリ導入が可能です。
ネイティブアプリとWebサイトの効果的な使い分け方
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ネイティブアプリとWebサイトの効果的な使い分け方には、以下の方法があります。
– ターゲットに合わせて使い分ける
– ユーザー層に合わせて使い分ける
ターゲットに合わせて使い分ける
ネイティブアプリとWebサイトは、それぞれ狙うべきターゲットが異なります。Webサイトはブラウザからすぐにアクセスでき、ダウンロードの手間もないため、新規顧客の獲得に向いています。一方、ネイティブアプリはダウンロードが必要な分、ブランドをすでに認識しているユーザーに使われやすいため、リピーターの育成に最適です。
たとえば、検索を通じて商品情報を調べる新規顧客にはWebサイトが効果的です。SEOで上位表示できれば、ニーズのあるユーザーに自然にアクセスしてもらえるでしょう。対して、ネイティブアプリはプッシュ通知を活用して既存顧客にキャンペーン情報を届けることで、ECサイトや店舗への再来訪を促せます。
新規顧客の獲得を重視するならWebサイトが適しており、リピーターの育成や定着を目指す場合はネイティブアプリを活用するのが有効です。
ユーザー層に合わせて使い分ける
ネイティブアプリは、スマートフォンの所有率が高い若年層や、リピート率が高い既存顧客向けに活用するのがおすすめです。プッシュ通知やクーポンを積極的に配信することで、リピートの促進や客単価の向上が期待できます。
一方、Webサイトは、年齢層が高いユーザーやリピート顧客であっても来店頻度が年に1~2回程度のユーザー向けに活用するのがおすすめです。たとえば、観光地の店舗のように観光客のリピートが少ないケースでは、Webサイトの検索順位を高めて新規の観光客流入を狙う方が効果的です。
ネイティブアプリとWebサイトは、自社のターゲット層や施策内容、想定されるリピート頻度などに合わせて適切に使い分けることが求められます。
2つの併用もおすすめ
ネイティブアプリとWebサイトは、併用することで相乗効果が期待できます。Webサイトは検索経由で新規顧客を獲得しやすく、ネイティブアプリはプッシュ通知やクーポン配信によって既存顧客のリピート育成に向いています。
それぞれの特長を組み合わせて運用すれば、新規顧客と既存顧客の両方に幅広くアプローチすることが可能です。売上やリピート率、客単価などの向上が期待でき、抜け漏れのない対策を実現できます。
たとえば、Webサイトで商品を購入したユーザーにネイティブアプリを紹介し、次回以降の特典を訴求すれば新規顧客獲得とリピート強化を同時に行えます。実際、Webサイトとネイティブアプリの併用を行って売上増加やリピート率向上につなげている企業は多いです。
新規も既存も狙いたい企業にとって、ネイティブアプリとWebサイトを併用する設計は非常に効果的です。
アプリ開発プラットフォームならメグリがおすすめ
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ネイティブアプリをアプリ開発プラットフォームで用意するなら、弊社が提供する「MGRe(メグリ)」がおすすめです。
フルスクラッチ開発のように大きな費用や長い制作期間を必要とせず、プッシュ通知や自動ログイン、クローラーなど必要な機能だけを備えた状態でスピーディーに導入できます。
運用に慣れてくれば、ニーズや状況に応じて必要な機能を追加することも可能です。連携できる外部システム先も豊富で、導入後のOS自動アップデートや運用面のサポートは専門チームが行います。
15年以上の実績を持つ弊社チームが貴社の導入・運用を伴走しながらサポートするため、初めてアプリを運用する企業様にもご安心いただけます。「まずは失敗しない形でアプリを持ちたい」という企業様にとって、MGReは最初の一歩として相性の良いサービスです。
ネイティブアプリ「MGRe(メグリ)」を導入して成功した事例
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年間35万人が訪れる「大江ノ郷自然牧場」では、コロナ禍をきっかけにアナログ中心の販促施策に限界を感じていました。紙のポイントカードやDM、新聞広告などのアナログ施策は、手間とコストが大きな課題となっていたためです。
また、ECサイトと実店舗の導線をよりスムーズにし、顧客との接点を一元化したいというニーズもありました。そこで同社は、ECとの自動連携や使いやすい管理画面を備えた「MGRe(メグリ)」を導入しました。
導入後に実施した主な施策と得られた成果は以下のとおりです。
– 紙のポイントカード利用者の多くがアプリに移行(シニア層もスムーズに利用)
– 自動ログイン機能によってユーザーのECサイトへの移動が快適に
– クローラー機能でSNS投稿やブログ記事を自動収集・配信し、ユーザーとの接点を拡大
– プッシュ通知機能を活用して属性に応じたクーポンやニュースを届け、販促効率とリピート率を向上
上記の取り組みにより、同社のアプリ経由でのEC売上が伸び、リピーターの獲得にも成功しています。
事例について詳しく見る:ブランドの世界観を自由度高く表現。ストーリーや思いが、シニアにも愛されるアプリを育てる(有限会社ひよこカンパニー)
まとめ
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ネイティブアプリは、スマートフォンにインストールして使うもので、オフラインでも快適に動作します。プッシュ通知でセール情報などを発信すれば、既存顧客の囲い込みやリピート率向上につながります。
Webサイトはインストール不要でブラウザから誰でもアクセスでき、多くのユーザーに情報を届けやすいのが強みです。ただし動作は通信状況によって左右され、プッシュ通知のような直接的なアプローチはできません。
ネイティブアプリは「既存ユーザーとの関係強化」、Webサイトは「新規顧客の獲得」という使い分けが合っています。 本記事で紹介した効果的な使い分け方を参考に、新規顧客の集客からリピート育成の強化まで抜け漏れなく行っていきましょう。