EC事業者や小売店、飲食店などが顧客とコミュニケーションを取るチャネルとして、スマホアプリに注目が集まっています。ただ、アプリの作り方は、一般にはあまりよく知られていません。
スマホアプリを作りたいが、何から手をつければ良いか分からない」「アプリ開発ベンダーの選択で失敗したくない」といった悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、アプリをつくる3つの方法と、アプリ開発ベンダーを選ぶ際のチェックポイントについて、全3回の連載で解説します。第1回のテーマは「商談前に準備すべき4つのポイント」です。
Contents
【1】スマホアプリをつくろうと思ったら、まずは「目的」を明確にする
EC事業者や小売店、飲食店などが独自のスマホアプリを作るときは、アプリ開発ベンダーに資料請求や問い合わせを行う前に、「アプリをつくる目的」や「アプリを使って実現したいこと」を整理しておくことが重要です。
例えば、「オムニチャネルを実現するために、ECと実店舗でポイントを共通化し、在庫情報も統合して相互送客を行えるようにしたい」といった具合に、アプリで実現したいビジョンを明確にしましょう。
アプリをなぜつくるのか、そのアプリでどのようなサービスを実現したいのか。企業の事業戦略にも照らし合わせて、アプリをつくる理由を明確にしておくと、本当に価値のあるアプリを開発することができます。アプリをつくる目的があいまいなまま開発に着手すると、使いにくいUIになったり、本来必要な機能が抜け落ちたりするなど、失敗の原因になりかねません。「アプリで実現したい世界」を描き、会社全体でプロジェクト化した上で、ゴールを達成するために必要な機能を考えることが重要です。
まずは「実現したい世界」を描き、会社全体でプロジェクト化した上で、ゴールを達成するためにアプリ開発やシステム変更に取り組む
【2】目的から逆算して機能やUIをイメージ
アプリ開発の目的が決まったら、アプリに実装する機能やUIをイメージしてみましょう。「こんなアプリを作りたい」というイメージを、おおまかにでも持っておくと、アプリ開発ベンダーとの商談がスムーズに進みます。アプリの機能をイメージしにくければ、ベンチマークしている企業のアプリなども参考にしてアプリの完成形をイメージしてください。
商談の前に、アプリに必要な機能やUIがイメージできていると、開発費用や開発スケジュールの見積もりの精度が高まり、アプリ開発の失敗(開発着手後の費用の膨張や、開発スケジュールの遅延など)を防ぐことにつながります。
【3】アプリ開発の目的を整理しきれないときは、アプリ開発ベンダーに相談
もし、自分達だけでアプリの目的を整理しきれない場合には、アプリ開発ベンダーに相談してみるのも良いでしょう。アプリ開発の経験がないと、そもそもアプリで何ができるのかイメージしにくいかもしれません。そういった場合は「アプリを使うと、どのようなサービスを実現できるのか」「そもそも、自社にアプリ開発は必要なのか」など、疑問や不安を率直にアプリ開発ベンダーに聞いてみてください。そういった質問にも真摯に回答してくれるかどうかは、アプリ開発ベンダーを選ぶ際のリトマス試験紙になるでしょう。
【4】使用しているシステムや外部ツールを確認
アプリを開発する場合、ECサイトや基幹システム、CRMツール、倉庫管理システム(WMS)など、さまざまなシステムとのデータ連携が発生する場合があります。例えばショッピング系のアプリを開発するのなら、自社で使っているECサイト構築システムや受注管理システム、顧客管理システム、在庫管理システム、WMS、メルマガ配信ツールなど、連携する可能性があるシステムや外部ツールを確認しておきましょう。
まとめ: 商談前の事前準備4つのポイント
【1】アプリをつくる目的を明確にする
【2】目的から逆算して、実装したい機能やUIをイメージする
【3】アプリ開発の目的を整理しきれないときは、アプリ開発ベンダーに相談する
【4】ECサイトや基幹システムなどと連携している外部ツールを確認しておく
アプリをつくる目的が明確になり、その目的を達成するにはアプリをつくることが必要であるとの結論に至ったら、次はアプリ開発の方法を検討します。
第2回はアプリをつくる3つの方法について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
アプリをつくる3つの方法と、アプリ開発ベンダーを選ぶ際のチェックポイント[全3回]
第1回:「まずはアプリの目的を明確に!アプリ制作の商談前に準備すべき4つのポイント」
第2回:「ECアプリをつくる3つの方法とは?それぞれの特徴とメリット・デメリット」
第3回:「アプリ開発ベンダーの比較軸を知ろう!押さえておくべき10のチェックポイント【チェックシート付き】」
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